旅と鉄の盲腸にっぽんの駅?な駅へのご招待(私鉄編) >6ページ

阪神本線 武庫川駅Mukogawa

 阪神春日野道駅が改築によってごく普通な地下駅になってしまったので、期待を込めて次候補を。やっぱりすぐ見つかるところが、南海と同じく、関西私鉄の奥深いところであります。

 武庫川駅。「名は体を表す」という言葉がありますが、武庫川駅はまさにその王道を行く駅です。どうしてかといいますと、下の画像をちょっと見ていただけると分かるのですが、駅が武庫川の真上にあるんです。何て分かりやすい。駅のホームは全部が川の上に架かっており、つまり駅がまるまる川の上。これは全国的に見ても非常に珍しい存在です。駅出入口は川の両岸に作られ、川が市の境界になっているため、東側は尼崎市に、西側は西宮市に向いて開いています。

 そもそもこの駅、どういった経緯でこのようなところに出来てしまったのかよく分からないのですが、こうすると駅はひとつで両岸から利用してもらえるので、ある意味合理的です。よく出来てるなあ、と思うのですが、駅自体の補修・改修はすごくやりにくそうですね。

 さて、ホームに入ってみますと、ぱっと見はごく普通の駅。ただ、よく見ると上下線の間にガードがずっと伸びていますので、ここが何がしかの空間の上に存在することがわかります。で、ホームからひょいと下を覗いて見ますと、当然下は川ですので、やっぱりこんなことになっています。あっ、ケータイ落とした!財布を落とした!そんな時は駅員さんに知らせますと、駅員さんが勢いよく飛び込んで下流まで泳いで取りに行ってくれる…というサービスなどは当然ありません。持ち物には充分ご注意のほどを。それから、小さなお子さんにも充分に注意してあげてください。

 さらに梅田方面ゆきのホームからぼんやりと向かいを見ていますと、「こらーっ!誰やホームを自転車で走ってるのはー!」と一瞬声を上げたくなる光景。実はホーム横に川の両岸を結ぶ自由通路が架けられており、ここを行き来する自転車だったのです。一応、橋の上は自転車を押して渡ることにはなっているのですが…。

 こんな武庫川駅、ホームに降り立ってみますと屋根や柵はあるものの、周囲が川なので非常に広々として、都会の駅の割に開放感があります。日曜の午後、この一風変わった駅で降りて、武庫川べりをゆっくりと散歩するのもまた、楽しいかもしれません。

武庫川駅遠景 武庫川駅構内の様子

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若交通バス堅田葛川線 途中バス停Tochu

 頭に『にっぽんの駅』と銘打っておいて、バス停を持ってくるのは反則のような気がしますが、でも挙げてしまいます。滋賀は大津市にあるバス停です。で、駅のコーナーにバス停を挙げるという危険な行為を冒しておきながら名前を見た瞬間ネタバレではないのかと、これ思ってしまうわけですが、細かい事は気にしないでください。

 「とちゅう」と読みます。滋賀県湖西地区を中心に路線を広げる江若交通のバス停で、湖西線の堅田から出ている路線に存在します。路線は最遠細川というバス停まで延びており、この途中バス停はその細川へ向かう路線の途中にあります。まさに途中なので途中。ここまでなら変わった名前のバス停ですが、まるで「ネタちゃうんか」と思わせるような、「途中ゆき」というバスが複数存在します。つまり端的に言いますと、

 途中バス停は路線の途中にあるが、途中止まりとなる途中ゆきの場合は途中が終点

 つまり言い換えると、「ここは終点かえ、ばあさんや!」「なーに言ってるだよここは途中だえ、じいさんや!」

 ということでして。あっ、終わってしまった。どうしよう。ということで、名前をネタにすると瞬間芸のような形で終わってしまうので(というかほぼ瞬間芸)、ビジュアル的に何か工夫をしないとコーナーが成立しないわけですが、いつにも増して画像を多くしたりして盛り上げようと努力するのですが、やはり一見して結果が分かってしまうものばかりなので、がっかりすること請け合いです。

 …この途中、堅田からの江若バスと、京都・出町柳からきて朽木方面へ行く京都バスとの合流点になっておりまして、バス停は2つ存在するようです。京都バスのほうは途中行きの設定はなく、こちらは文字通り途中にあるバス停、ということになります。また江若交通の途中どまりになるバスのバス停と、細川方面ゆきのバス停は別になっており、それぞれ少し離れています。

 名前以外はいたって普通な風景が広がっていますが、京都からの来訪も可能なので興味のある方はどうぞ。ただしバスの本数は少ないので、バスで行かれる方は充分ご注意のほどを。

途中バス停全景 途中バス停の看板
途中バス停全景。後ろの建物は、バス待合所に見えますが違うようです。 バス停の看板。
途中行きのバス(JR堅田駅) 途中トンネル
見づらいですが、途中行きのバス。 途中トンネル、というのがありました。実は堀りかけで、中に入ったら行き止まり…だったら嫌だ。

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