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JR北海道千歳線 美々駅Bibi
名前に惹かれて降りてみました。美々駅。由来はアイヌ語のペッ・ペッ(川が集まって流れているところ)によるものだそうです。
駅構内は広く、待避施設があります。朝夕は普通電車の待避駅としても使われていたようです。
それはそうと、気になることがひとつ。降りるときに、車掌さんに「降りるんですか?」と怪訝な顔をされたこと。どうして怪訝な顔をされたかは降りてから分かりました。
下の写真は駅前風景なんですが、見事なまでに何もありません。これでは怪訝な顔をされるわけです。少し近所をブラブラしてみましたが、犬のレース場でしょうか、そういった関連の施設とゴミ処理施設以外、何もありません。写真の道路にはゴミ処理施設に行くであろうパッカー車やトラックは通りますが、人影はさっきから作業をしている保線関係の方を除いてありません。その保線の方々も、「何じゃアレは」という、最上級の怪訝な顔をしてホームに一人居る私を見ています。いや恥ずかしい。
そして私はどうやら北海道に来てまでも見事不審者に決定。
待合室に入ります。どうっていうことのないごく普通の待合室ですが、貼り紙がひとつ。「新千歳空港駅は現在分岐して別路線となっています。誤ってこの駅で下車されても歩いていける距離ではありませんのですぐにタクシーを手配して空港へ向かってください」とのこと。
どうも間違って乗られ、飛行機が見えて慌ててこの駅で下車する方がおられるようです。貼り紙の下にはタクシー会社の電話番号が並んでいますが、公衆電話はどこまで歩けばあるのでしょうか・・・。
それから、新千歳空港駅で思い出しましたが、新千歳空港駅とこの美々駅、所在地は同じ「北海道千歳市美々」。同じ字にあるんです。「字が広いから」と言ってしまえばそれまでなんですが、どうもこの両駅の違いが気になります。
◆美々駅 1日の停車列車本数:上下24本 1日平均乗降人員数:約10人 普通電車でも通過するものあり |
◆新千歳空港駅 1日の停車列車本数:上下119本 1日平均乗降人員数:約19,000人 電車はおよそ15分間隔で運転 |
これどうなんでしょ、同じ字、直線で約2.5kmの距離にあってこの違い。空港の力って、かくもすごいものなんですねえ。いきなり空港があって、飛行機がびゅんびゅん飛んでいても、すぐ近くの駅は乗降10人。そしてそういう駅が大動脈である千歳線に堂々と存在する。このダイナミックさが北海道なんでしょうか。
ただ、美々駅のほうは立地が悪いことも確かなようで、駅自体の移設も検討されているようです。個人的には現在のメリハリのきいた両駅の関係、好きなんですけれどもね・・・。
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