旅と鉄の盲腸旅の小ネタ。「のりば」「番線」境界線 > まとめようのないまとめ

まとめようのないまとめ。

 はい。では今まで見ていただいたことを踏まえていただいた上で、まとめたいと思います。しかし、まとまるのでしょうか・・・。

 ◎調査で分かってきたこと。
 1.「のりば」に「番線」あり、「番線」に「のりば」なし。
 面白いことなんですが、「番線」が主流の地域には「のりば」と放送するところはありません。一方、「のりば」ベースの地域では「番線」と放送する所はかなりあります。これはどういうことなんでしょう。

 JRに限っていいますと、「のりば」と言う自動放送は、最近更新されたものが多いんですね。東海道・山陽本線などが代表的です。その前は「番線」を使用しているところが多かったんですね。「のりば」は全国的には後から出てきた言い方のようです。

 ということは、以前は、「のりば」地域でもほとんどの所で「番線」という放送は聞けたのでは、ということが仮定できますね。それが放送機器等の更新で「のりば」に変更されてきたのでしょう。

 しかしながら、九州の一部には20年ほど前からすでに「のりば」案内をしていた所もあり、この時期どれくらいの場所で「のりば」案内がされていたかは分かりません。

 2.広がる「のりば」地域
 この小ネタを調べるきっかけになったのは、2001年の3月に大阪駅の自動放送が更新され、今までの「番線」から「のりば」に統一されたことからでした。この動きが発端ではありませんが、JR西日本の各駅では放送機器の更新時に「のりば」に変更する例が多く見られます。つまり、西日本では今は「番線」であっても、ゆくゆくは「のりば」になる駅が増える可能性というのが、非常に高いわけです。したがって、数年後には、もっと明確に境界線が引けるようになっているかもしれません。

 3.特有の言い方。
 調べて気がついたんですが、独特の言い回しをする会社がありました。

 ホーム
 「何番ホーム」というい言い方です。個人的にはもっとあるかなと思っていたんですが、自動放送で採用している会社は少なく、結果特有のものになっています。関東以北に多いというのも独特の分布のしかたで、気になります。

 番線のりば
 富山地方鉄道。案内などの看板に多く見られました。折衷ですね。こんな表記があるとは・・・。他社にも散見されるようです。

 号線
 阪急。これは、ここだけのオリジナルです。どういう経緯でこういう呼び方になったのかは分かりませんが、ピンとこない言い方です。

 ◎およそ東日本は「番線」、西日本は「のりば」。関西は混用地域。
 ということがいえると思います。JRだけで見た場合、一部に例外はあるものの「番線」使用会社は北海道・東日本・東海、「のりば」使用会社は西日本・四国・九州、とスッキリ分かれています。

 ではこれが境界になるかといいますと一概には言い切れず、私鉄を合わせ考えると、私鉄王国・関西の京阪神地域は外れてきます。「のりば」で統一されている会社よりも、「番線」で統一されている会社のほうが多いんですね。またJRでも、大阪府では阪和線など、「番線」を使用している駅が無視できない数存在します。

 そこで、無理矢理「混用地域」を作ることにしました。下が一応の結論です(結論になってないという話もあり。)。こうしてみると、地域の特性というより、会社の特性ですね。あまり東西比較にはなりませんでした。


のりば・番線・境界図


◆くだらないあとがき◆
困りました。調べるほどに線引きがしづらい。そんな小ネタでした。最初にお断りしたとおり、ここでは調査対象を駅の放送・案内に限らせていただきました。で、限ったのにはワケがありまして。

といいますのは、車内での放送を含めますと、会社で案内を統一していることから、それぞれの地域の車掌がどこまで乗っていくかによって、いろいろ変わってくるんですよね。

たとえば夜行列車。ほとんどの場合、車掌は夜を徹して終着駅までの通しで乗務します。ですんで、西日本発東京行きの夜行列車の車掌がJR西日本の所属だった場合、東京駅での乗り換え案内の放送はこうなってしまう(音質悪)んです。

もうおわかりですね。そういうことで、ここでは車内放送は入れなかったんです。下手すりゃ青森でも聞けるんですね、「のりば」。


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